モルタルの外壁は古い?メリットやデメリットを解説!新潟エリア
日本の都市景観は、時代とともに大きな変貌を遂げています。高いビルや近代的で洗練された建築物が立ち並び、それはまさに時代の移り変わりを象徴しています。
同様に、住宅地でも同じ変化が見られます。かつては瓦屋根の家が一般的でしたが、1970年代に入ると洋風の住宅が増え始めました。
その当時、流行した外壁材が「モルタル」でした。ここでは、モルタルの特性やメリット、デメリットについて詳しく解説します。
モルタルってなに?
モルタル外壁が広く普及したのは、過去の震災や戦災の歴史と密接な関係があります。
昭和25年に建築基準法の前身が制定され、外壁の防火性が重要視されるようになりました。この法律の下で、モルタル外壁の需要が急増し、洋風の住宅が昭和50年代に流行しました。
1980年代まで、モルタルは非常に人気のある外壁材でしたが、施工に手間がかかるため、最近ではあまり使われなくなっています。
現在では、モルタルは玄関や外構のアプローチ、タイル壁の下地材、またレンガの積み上げに接着剤として使われることが一般的です。
ただし、1960年から1980年にかけて建てられた住宅には、モルタル外壁が多く見られるのも事実です。
モルタルはどんな特徴がある?
モルタルは、セメントと砂を3対1の割合で混ぜ、水を加えて練り込んだ建築材料です。セメントは、石灰石や石膏を焼いて粉末にしたものです。近年では、防水性に優れた「防水セメント」も市場に出回っています。
一方、コンクリートはモルタルの原料に加えて砕石や砂利が高い割合で混ぜられ、強度が設計された建築材料です。
モルタル外壁は複数の層で構成されています。内側からは、透湿防水シートがあり、その上には「ラス下地板」と呼ばれる板が張られます。最後に防水紙がかぶせられ、その上に金属製の「ラス」と呼ばれる網が張られます。
これにより、垂直の壁面にモルタルが密着しやすくなり、必要な厚みが確保されます。
モルタル外壁には豊富な仕上げの種類があり、自由にデザインできるというメリットがあります。サイディングとは異なり、ボードとボードの間にシーリングの目地がないため、美しく高級感のある仕上がりとなります。
モルタルのメリットは?
モルタル外壁には、一部で「昔の外壁材」とか「地震に弱い」といったイメージが先行していますが、実は誤解されたり過小評価されたりしている部分があります。ここでは、そのメリットを紹介します。
1. 不燃性で有毒ガスを発生しない
モルタルが昭和時代に支持された背景には、関東大震災や空襲によって多くの木造建築が倒壊した経験があります。モルタルの原料である「セメント」「砂」「水」はすべて不燃性であり、万が一の火災の際でも有毒ガスを発生しません。
2. 簡単には破損しない
台風や竜巻などの自然災害によって飛来物が建築物に衝突することがありますが、モルタルはそのような衝撃にも簡単には破損しません。
3. バリエーションが豊富
一部でモルタルは「灰色(ライトグレー)」というイメージがあるかもしれませんが、実際にはさまざまな色や模様を選択することができます。さらに、仕上げの種類も4パターンあり、自由にデザインすることができます。
モルタルのデメリットは?
モルタルのデメリットについても、ゆっくり見ていきましょう。
1. ひび割れしやすい
モルタル外壁の主なデメリットは、ひび割れしやすいことです。これは一般的に「クラック」と呼ばれ、経年劣化や乾燥、地震、地盤沈下などの影響によって生じます。
2. チョーキング現象
太陽の紫外線によって塗料の樹脂が劣化すると、モルタル外壁の防水性が低下し始めます。これがチョーキング現象と呼ばれ、壁に触れると手にチョークのような粉がつく症状です。この状態では、外壁塗装の時期が迫っていると考える必要があります。
3. 雨だれ
雨水が窓や開口部の汚れを流す際に、外壁に跡を残すことがあります。これが通称の「雨だれ」で、住宅の耐久性には問題ありませんが、外観に悪影響を与えます。この汚れは簡単には取れないので、再塗装の際には低汚染塗料を選択すると良いでしょう。
4. 浮き・剥がれ
劣化が進むと、外壁の塗膜が浮き上がったり剥がれたりすることがあります。この状態では防水性が失われるため、早急に補修を行う必要があります。
ひび割れの対処方法!
まずはひび割れ状況の確認
ご自宅でひび割れを発見した場合、まず最初に行うべきことは、ひび割れの大きさ(長さ、幅、深さ)を確認することです。これによって、直ちに専門業者に相談が必要な深刻な状態なのか、それともまだ応急処置で対処可能な状態なのかを判断することができます。まずは、自宅のひび割れの状態を評価してみましょう。
なお、ひび割れの幅を正確に測定するためには、「クラックスケール」という便利な道具がホームセンターなどで入手できますので、それを活用してください。
まだ大丈夫な状況
「ヘアークラック」とは、ひび割れの幅が0.30mm以下である微細なひび割れを指します。この言葉は、その微細さを表現するために「髪の毛」を連想させ、ひび割れが髪の毛ほど細いことを示しています。ヘアークラックは、次回の塗り替え工事の際に補修することで解決できる軽度なひび割れです。
現在、ひび割れに気付いた場所については、写真などを撮影して保存し、次回の塗り替え工事の際に塗装業者に補修してもらうようにお伝えください。また、ヘアークラックであれば、DIYで簡単なひび割れ補修が可能です。
すぐに補修が必要な状況
ひび割れの幅が0.30mm以上の場合、専門家に建物の調査と診断を依頼することをおすすめします。0.30mm以上の幅を持つひび割れは、構造クラック、乾燥クラック、縁切りクラックなど、その原因に応じてひび割れの補修方法を検討する必要があります。
基本は業者に任せる?
まず一般的には「ひび割れの補修は専門業者に依頼することがおすすめ」です。外壁材の種類やひび割れの数、種類、発生箇所によって、ひび割れの補修方法が異なることがあります。専門家による建物の診断を受け、正確なひび割れの補修を行うことで、ご自宅の耐久性を維持できます。
ただし、すべてのひび割れを専門業者に依頼する必要はないことも覚えておいてください。すぐに補修が必要なひび割れだけでなく、次回の塗り替え工事の際に補修することで問題ないひび割れも存在します。
新潟市で「優良塗装業者」を選ぶためには?
塗装業者を選ぶ際には、一時的な雰囲気や印象に流されることは避けましょう。見た目だけでなく、確かな信頼性や品質に基づいて選ぶことが重要になってきます。
大幅な値引きなどの甘い言葉に乗せられて契約することも、悪徳業者の一般的な手法であり、注意が必要です。
そこで、安心して選ぶための「優良業者の見極め方」についてご説明いたします。
保証やアフターフォローが充実している
万一トラブルが発生した場合、信頼できるサポート体制が整っているかどうかは、重要な要素です。大きな被害が発生したにもかかわらず、保証の対象外だったという状況を避けるためには、適切な保証サービスや保険の選択、そして頼りになるアフターサービスを提供している業者を選ぶことが肝要です。
目的に合わせて最適な塗料を提案してくれる業者
依頼者の要望や外壁の状態、建物の場所や用途などから、最適な塗料は自然と絞りこまれてくるものです。お住まいに最も相応しい塗料と施工方法は、必ず存在します。単に価格だけを重視して提案してくる業者ではなく、真に依頼者の目的に合致した提案をしてくれる業者を選ぶことが大切です。
スタッフの技術力が十分にある業者
スタッフの技術力を判断するのは、依頼者にとっては困難なことです。しかし、技術力を評価する指標は、いくつか存在します。例えば、必要な作業に対応するための適切な資格を持っているか、各種業者団体に所属しているかなどです。また、建設業許可を取得しているかも重要ですし、各都道府県の塗装業協同組合への加入も業者の信頼性の目安となります。
実績のある塗装業者
実績のある塗装業者は、信頼性があるといえます。
もちろん、これが全てに当てはまるわけではありませんが、長い期間経営を続けている業者は悪徳業者ではない可能性が高いでしょう。
悪徳業者は口コミなどで悪評が立ちやすく、数年も経たずに消えてしまうことが多いのです。しかし、創業から20年以上の歴史を持つ塗装業者は、その実績と評判から経営が続けられているといえます。
新潟市の塗装業者とトラブルになったらどうする?
ここまで、悪徳業者の危険性について詳しくご説明しました。しかし、万が一施工後にトラブルが発生してしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
最後に、新潟市で塗装業者とトラブルに巻き込まれた際の適切な対処法をご紹介いたします。
クーリングオフ
外壁塗装や屋根塗装の場合、新潟市を含めて、契約後の8日間以内であればクーリングオフ制度が利用できます。ただし、注意が必要なのは、自分から業者に依頼した場合(訪問営業ではない場合)は解約ができないという制限があることです。
実際に外壁塗装や屋根塗装を行う場合、契約から施工完了までに8日以上かかってしまうことがほとんどです。そのため、残念ながらクーリングオフ制度を利用できる機会は非常に限られているといえます。
消費生活センター
残念なことに、悪徳業者はクレーム対応にも熟練しており、個人の力だけで対抗することは困難であることが予想されます。
そんな状況の場合、新潟市にある消費生活センターに相談することは、非常に効果的な手段です。消費生活センターの詳細は以下の通りです。
住所 | 〒951-8507 新潟市中央区西堀前通6番町894-1 西堀ローサ内 |
電話番号 (平日 9:00〜16:30) | (025)228-8100(相談専用) |
※必ずしもトラブル解決が保証されるわけではないことに留意してください。
住まいるダイヤル
住まいるダイヤル(正式名称「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」)は、相談窓口として有名な存在です。特にリフォーム関連のトラブルに関しては、その知名度は非常に高く、新潟市内でも多くの人々が信頼して利用しています。
こちらの公益財団法人は、国が厳格に認めた法人であり、その信頼性は折り紙付きです。実際に起きた詐欺の事例なども紹介されており、塗装をする前に一度チェックすることをおすすめします。